1.はじめに
学校法人敬心学園(以下「学園」という。)は、よりよい共生社会の実現を目指し、それを支える学生の成長と学びを支え、質の高い教育及び専門職養成を行うことを使命としています。この使命を果たすためには、教職員が心身ともに健康で、安心して働くことができる環境の整備が不可欠です。近年、教育現場においては、保護者や外部関係者からの過度な要求や不適切な言動が社会問題化しています。本学は、教職員の尊厳を守り、健全な職場環境及び教育環境を維持・向上させるため、本方針を策定し、公表いたします。
2.カスタマー・ハラスメントの定義
学園におけるカスタマー・ハラスメントとは、学生、保護者、及び外部関係者等からのクレームや言動のうち「要求の内容の妥当性」に照らして、当該要求を実現するための「手段・態様」が社会通念上不相当なものであり、教職員の就業環境が害されるものを指します。判断にあたっては、以下の3要素を基準とします。
- 学生やその家族、その他の利害関係者が行う行為であること
- 社会通念上、相当な範囲を超えた言動であること
- 教職員の就業環境が害されること
3.対象となる行為の例
- 身体的・精神的な攻撃:暴行、傷害、脅迫、大声での恫喝、侮辱、人格を否定する発言
- 威圧的な言動:土下座の強要、執拗な攻め立て、権威的な態度による威嚇
- 過度・不当な要求:合理性を欠く謝罪や金銭補償の要求、成績変更や進学の不当な優遇要求
- 拘束的・継続的な行為:長時間(概ね30分以上)の拘束、不退去、居座り、繰り返しの電話・メール(威圧性・反復性・逃げられない状況)
- プライバシー侵害・SNSでの攻撃:教職員の無断録音・録画、個人情報のSNS等への投稿、インターネット上での誹謗中傷
4.基本的な対応方針
- 毅然とした対応:カスタマー・ハラスメントに該当する行為が確認された場合、組織として毅然とした態度で対応し、必要に応じて対応を打ち切ります。
- 組織的対応の徹底:個々の教職員に問題を抱え込ませず、管理職や組織全体で対応する体制を構築します。
- 記録の徹底:事案については、発生日時・内容・対応経過を適切に記録し、組織的対応および再発防止に活用します。
- 外部機関との連携:悪質と判断される事案については、警察、弁護士等の専門機関と速やかに連携し、厳正に対処します。
5.教職員への支援体制
- 相談窓口の整備:被害を受けた教職員が心理的障壁なく報告・相談できるよう、既存のハラスメント相談体制を活用し、プライバシーを保護した相談窓口を設置します。
- 心身のケア:カスタマー・ハラスメントによる精神的苦痛を受けた教職員に対し、メンタルヘルス支援や適切な事後フォローを実施します。
- 教育・研修の実施:全教職員を対象にカスタマー・ハラスメント対応技術や感情コントロール、ストレスマネジメントに関する研修を定期的に実施します。
6.ステークホルダーの皆様へのお願い
学園は、学生や保護者の皆様との信頼関係を大切にし、正当なご意見・ご要望には真摯に対応してまいります。学園においては、教育は、「学校・教職員・学生・学生ご家族・地域社会の皆様」が協力して築き上げるものであり、皆様を「共創教育のパートナー」と考えております。しかし、一部の心ない言動は、教育の質を低下させ、未来の専門職業人を育てる環境を損なうことにつながります。「相互尊重」の精神を持ち、互いの人権を尊重したコミュニケーションにご理解・ご協力ください。
2026年3月学校法人敬心学園
理事長 小林 光俊